2012年06月06日

夏空のモノローグ・各キャラ感想編

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夏空のモノローグ、キャラ別感想を攻略順に。


◇木野瀬 一輝

ヤクザのような強面がチャームポイント(?)のメインヒーロー。
部内では暴走し続ける部長を呆れながらたしなめ(ようとし)たり他の部員をまとめたり、と常識的な苦労人という立ち位置。名実ともに副部長。
……なのですが、実はコンバットものが大好きで、それを連想させる場面ではついついソレ系専門用語を垂れ流してなりきるのが可愛いです。シンパシー感じたし(←
作中何度もその強面がいじられておりましたが、実はとんでもなく重要で、かつ切ないルートでした。

木野瀬ルートは主人公の記憶喪失と密接に関わっています。そのせいで木野瀬はすごく自己犠牲的な気持ちを主人公に抱いており、そのへんが主人公と噛みあわなくなってってこじれにこじれます。主人公にも木野瀬にも共感できるのでプレイヤーの自分まで苦しいという。でもそれだけにグッドエンドを迎えられた時すごい感動しました。幸せになってくれ。

なお、他ルートでは常に主人公の心情に寄り添い、背中を押してくれます。彼のルートで決意表明していたとおり、主人公が新たな人生で幸せになれるよう全力で後押ししてくれるんですよ。それがほんとに思いやりに溢れてて毎度毎度切ないんだ。
メインヒーローにふさわしい、いい奴です。

◇沢野井 宗介

主人公も所属する科学部の部長さん。
私にとってメインヒーローです。超メインヒーローです(断言)。
この人を攻略するためにこのゲームに手を出したと言っても過言ではない。いやむしろ足りない。
ハイスペックな頭と顔と手先を無駄遣いし、超迷惑な発想と言動と発明品で全ルートを爆笑と混乱の渦に叩きこむマッドで(存在が)フィクションな男。だがそこがいい。

木野瀬が主人公側の真相解明キャラだとすると、沢野井はループ現象側の真相解明キャラでした。本チャンは綿森ルートで待ってそうなのですが。
他ルートでは【沢野井理論】とやらを元にほぼ独力でループからの脱出方法を編み出すというチート能力を披露する沢野井ですが、今ルートでは何故彼にそれが可能なのか、そもそも【沢野井理論】とは何か、が明かされます。
もともと天才的に頭がいいキャラではあるんですが、それだけで魔法のように解決方法をあみ出せたわけじゃない。相応の動機と積み重ねと秘密があるんです。けれどその秘密のために、沢野井は同じくらい大切な別のものを犠牲にしなくちゃいけない。この辺りの葛藤が見所でもあります。このゲーム、お達しのようにクライマックス付近で攻略キャラが泣くのですが、この葛藤には共感しました。マジ泣きしかけた。

そうそう、他ルートでは爆笑と混乱の渦に巻き込むだけでなく、無駄に類まれなる観察眼を珍しくまともに発揮して主人公や部員達それぞれの問題を見抜き、厳しいながらも的確なフォローをしてくれたり悪役をかってでてくれたりもします。
今気づいたけど沢野井はつねに「前に進まなければならない」であって「前に進みたい」ではないんだな。でも逃げずにきちんとやるんだな。そんな何より己に厳しい部長さんはやっぱりかっこいい。素敵。結婚してくれ。

◇加賀 陽

通称「カガハル」。最初っから主人公への思慕を隠さないというかむしろちょっと隠せ、出力落とせっていうくらい主人公大好きな年下キャラです。
今までの2人と違い、特に主人公の記憶喪失解明にもループ解明にも絡まないですが、その分カガハル自身のあれこれや、なぜゲーム開始前から主人公大好きなのかがクローズアップされる展開でした。

カガハルが、落ち込むことはあっても最終的に前進したいと思っている前向きキャラなので、ルートも全体に明るくてよかったです。
カガハルは実は油絵をやってるキャラで、ゲーム中も一つ作品を作ってる最中だったりします。が、本作のループは29日深夜24時の時点ですべての物理現象が29日早朝の状態に戻るタイプ。つまり1日かけて描き込んでも翌ループには元の状態に戻っちゃうんですね。
これすごくきついと思うんですが、だからこそカガハルは誰よりも明日を望むキャラになったんでしょうし、望める気持ちになりやすかったのだろうなと思います。

個人的には、ちょっと出力落とせという主人公大好きっぷりそのものが伏線だったという点に大変驚かされました。伏線だとは全く思ってなかったよ……。

しかし大変申し訳ないのですが、声がSRXのデュセンと同じ高橋直純さんなので、何気ない一言も全部オカマ口調に聞こえるよう脳内変換がかかる病がががが。そんなわきゃーないのだからなんとか切り替えてくれこの頭!!

◇篠原 涼太

年下キャラその2。
カガハルはいわゆる犬系でしたが、篠原くんは見た目通り?なS系。言動がキツイキツイ。悪態つかずに会話できないのかという、どこぞのりりちよ様のようなキャラです。
約1名のマッドを除いて科学部在籍の理由が謎すぎるキャラが多い本作ですが、その中でも断トツで「なんで科学部にいるんだろう……」と思わされるのがこの篠原。何しろ「趣味は詩作」というバリバリの文系キャラですから。

なのですが……実は誰よりも科学部存続を望んでるキャラだったりします。すがってるといってもいい。
明言は避けますが、とにかく救いがないのです。たとえ篠原グッドエンド後であっても幸せかと言われると、正直微妙。かといってノーマルがいいかというとこれもまた……。
篠原が泣きながら心情を吐露する場面では、中の人の渾身すぎる演技も相まって本気で泣くかと思いました。……いやあれ本気で泣いてなかったか、中の人。
こういう言い方は変ですが、誰か一人攻略キャラを選ばねばならないとしたら、萌えとか好みとか全部ふっ飛ばして人道的見地から彼を選ぶべき、と思います。

さてそんな救われるべき篠原ですが、実は結構ゲーム好きで勝負好きで負けず嫌いってところがなんか可愛くて好きです。

◇浅浪 皓

科学部顧問でプラモ大好きなスーダラ化学教師。
実はなにげにオールマイティーに高スペックキャラです。
自分の専門教科だけでなく全教科をまんべんなく主人公に教えることが出来、身体能力にも恵まれています。28歳なのに本気の現役体育会系高校生についていけるんだから。

そんな浅浪の話は教師業と……の物語。
科学部廃部のそもそもの原因は顧問である浅浪の転勤。その転勤自体が浅浪の希望に依るものであることが明かされます。
では何故浅浪は転勤を希望したか。理由は、はたから見ていても「そりゃしょうがない」と言えるだけのもので、おそらく科学部で率直に明かしてたら誰も反対しなかったでしょう。
だけど浅浪のメンタリティとしてそれは出来ない、と思う。それは部員たちがどれだけ科学部の存在に救われているか、あるいは依存しているか知っているから。それを取り上げるまねをする上に、いろいろ繊細な部員たちに「甘える」のは浅浪的に許されない行為だったんでしょうね。
でもそれって中途半端に優しい、ある意味最悪な態度とも言えるわけで。大人な歳で責任者という立場なんだけど色々ぐだってる、そのへんが逆に浅浪を魅力的なキャラにしてると思います。

しかし浅浪までやってきて思ったんですが、なんだかんだといって科学部の連中って主人公も含めて皆なにかしらヲタぽいというか突き抜けた趣味持ってるんですねw 科学部として正しいかどうかはともかく、同じ空間を共有できるわけだと思いました。

◇綿森 楓

神出鬼没のルート制限キャラ。
主人公達と同じようにループに巻き込まれているようなことを匂わせながら、主人公以外とは決して会おうとしない謎キャラです。
というか、最初からそんな描写があるのですが、もっと大きなループのなかにいるようなことを言い出します。もっと大きなループ、というのは、全キャラを攻略するためにゲームを繰り返すプレイヤーの立ち位置でのループ。
まあ綿森の存在だけでなく、いろんな点で主人公たちは実はもっと大きなループの中にいるのではないかという描写が、2週目以降に随所に挟まれているのですが。
ではそれは何で、一体何故なのか、が解明するのがこのルート。

……いやぁ。頭使う使う。
萌える暇ないよ! ボケボケした頭には綿森の言うこと噛み砕くのに四苦八苦だよ!!
これが綿森一人ならあるいはまだ理解も追いついたかもしれんのですが……ツリーピースからの予想通り、もう一人絡んでくるからなあ。
絡む事自体はまったく不快ではない、むしろもっと来い、なのですが、視点増えると理解しなきゃいけないことの量が段違いに上がるのが……orz
乙女ゲーで自分の頭の悪さと格闘することになるとは思ってもみませんでした。

このルートは恋愛するよりも主人公自身が自分に向きあうことに主体があるルートでした。主人公だけでなく科学部全員そんな感じ。だからでしょうか、エンディングを迎えてさらに最後のツリーピースまで見ると、科学部みんな幸せになれー!って思えます。
これ、綿森というキャラが世界全体を愛しく思ってることも大きいんだろうなあ。綿森が年上年下関係なく、あだ名も何もすっ飛ばして本人の名前を優しく呼ぶのが大好きです。

それにしても綿森と沢野井の組み合わせは最高で最悪ですね。
ただでさえ暴走気味な沢野井に、綿森が絶妙のタイミングでガソリン注ぎやがるwww

◇というわけで
以上でした!

プレイ時間からするとお手軽な範囲なのですが、満足感が半端ないです。近年これほど満足した乙女ゲーはないです、自分。
あ……ないこともないな。ていうかあるな。三国恋戦記もSRXもクラキミも良かったな。夏空方向で満足したゲームが近年なかったってことだな。後最近何本かまとめてハz(げふんげふん

閑話休題。
とても満足できた原因はやっぱりきちんと主人公や攻略対象の感情が描ききられてたからじゃないかと。
ともすればただのハーレムものになりそうな設定で、しかしちゃんと部活物になってるという。その中でふと気づいたら恋愛してました……ていうバランス感が素晴らしい。
で、恋愛分もさることながら、謎の部分も伏線をばらまきつつ回収しつつ、綺麗にまとまったおかげですごく満足感あるんだと思います。

あとはLRCだとかいろんな選択肢で、正解っぽくないのを片っ端から当たりたいなあ。あと各キャラノーマルEDとか。
両方並行して、それこそループものにふさわしく何週もしちゃえーとか思ってます。やるぞー(たぶん)。
posted by ちく at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム(女性向け)
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